いよいよ『外套』です 2011/12/17(Sat) [音楽] Comment (0) 本日GPを終えて、その後、別組キャストさんたちの本番を鑑賞してきました☆ 今回はプッチーニ『外套』、そしてシュトラウスⅡ世『こうもり』の二本立て。 『こうもり』も3月に出演させていただく機会がありますので、しっかりお勉強です♪ マエストロが違うと音楽が全く別物になるので面白いですね。 さてさて、本日の『外套』。 ダブルキャストの飯島由利江さんは、とっても立派なお声をお持ちで、私とは全く違うフルーゴラ。 (私が本来フルーゴラを歌うには声が軽すぎるのですが・・・。) 自分の声と、私が思い描くフルーゴラの声にギャップがあるので、羨ましいなぁ…と思いながら聞いていました。 3.11の大震災時はこのオペラを上演中でした。 私はフルーゴラとして歌唱を終えて直ぐのことでしたが、当日の公演は中止。 家族と中々連絡が取れず、不安の中、劇場で一夜を過ごしたのを今でも忘れられません。 翌日の公演も中止となり、楽日は劇場関係者の方々のご尽力で公演をお届けすることが出来ましたが、私は歌い終わって袖にはけた途端に涙が止まらなくなりました。 舞台監督さんが、出番を終えた一人ひとりに 「ありがとう」 と、握手をしてくれました。 いくら都内は被害が少なかったとはいえ、あの状況の中公演を行うことに不安もありました。 何より、被害にあわれた方々やご遺族のことを考えると、自分がやっている音楽は何を生み出すのだろうと悲しくなりました。 しかもこんなに暗い演目を! ですが、当日は有難い事にたくさんの方にご来場いただき、お客様に良い公演をお届けしようと必死でした。 音楽が始まって舞台に立てば、キャラクターとしてその世界に存在することは出来たのですが、正直どんな歌を歌ったか、どんな気持ちでいたかは覚えていませんでした。 何故だか涙が出るだけでした。 震災からもうすぐ1年。 また『外套』のお話を頂き、稽古を重ねてきましたが、現在あの時とはまた違う気持ちで作品に取り組んでいます。 辛いことがあっても、音楽は【楽しむ】ためにあるはず! 私も一緒に楽しまなきゃ。 フルーゴラはこの演目の中で、唯一全面に希望や楽しみを出しているキャラ。 勿論悲しみや、暗い気持ちも抱えているんでしょうが、常に前向き! 明日は私なりのフルーゴラ役を満喫してこようと思います。 ほりまりえ PR